2016年02月24日

ノイズ対策

 今回は、ちょっと専門的なお話しです。

 あるお客様から、「アマチュア無線を運用する時、以前よりノイズが多い」というお話をいただき、私自身も興味がありましたので、対策を考えてみました。

 まず、どの機器からノイズが出ているのか、個人的に調べてみました。ご依頼主のお宅を訪問し、アンテナの建てられている周囲を、調査してみます。小型のアマチュア無線機で14MHzを聞きながら、ノイズが出ている機器を探してみました。



 アンテナが設置されている鉄塔の根元には、エアコン、ガス給湯器、給水ポンプが設置されていました。無線機を近づけると、いずれの機器もノイズを発していることが確認できました。特に、ガス給湯器と給水ポンプはノイズの出ている範囲が広いようです。

 次に、ご依頼主様の常設の無線機で、ノイズを確認してみました。ガス給湯器と給水ポンプの電源を入れたり、消したり、コンセントを抜いたり挿したりすると、ノイズが増えるのが確認できます。中でも、ガス給湯器の発するノイズが大きいようです。

 ガス給湯器、給水ポンプのそれぞれのメーカーに連絡して、対策をとってもらうことにしました。どちらのメーカーも過去に対策例があるらしく、それなりに効果があったようです。

 本日、その対策に立ち会ってきました。

 給湯器については、100Vの電源ラインへのノイズフィルターの装着、各配線への分割式コアの取付をしていただきました。↓は実際に使用した部品です。


それなりに効果はあり、それまでS=5くらい振っていたノイズがS=3くらいまで下がりました。残念ながら、今日のところは、それ以上は下がりませんでした。


 給水ポンプについては、やはり各配線への分割式コアの取付を行い、インバーターのキャリア周波数の変更もしました。給水ポンプについては、ポンプ周囲には2mくらいの範囲でノイズが確認できますが、ご依頼主様の無線機ではあまり影響がなくなったように思います。


 そんなわけで、ノイズにお困りの方は、メーカーさんに問い合わせてみると良いかと思います。ゼロにはなりませんが改善はされたように思います。

(片桐秀夫)  


Posted by katagiri at 18:13Comments(0)工事