2016年06月22日
木造住宅の耐震診断と耐震改修
6/21・22の二日間に渡り、日本建築防災協会主催の
「国土交通大臣登録 木造住宅の耐震診断資格者講習」と「木造住宅の耐震改修技術者講習会」に参加してきました。
これまで木造住宅の耐震基準(構造の基準)は何度か改訂されてきていますが、
既存の木造住宅を現在の耐震基準(いわゆる新耐震基準)に照し合せて、大地震に遭遇した時に倒壊するのかしないのかを判断する資格者と、「倒壊する」いう判定が出た場合にどうすれば「倒壊しない」になるかを計画する技術者を養成する講習会です。
その時々においては最新とされてきた技術や理論、長い間培われてきた伝統的な技術(慣習)も、不幸にして起こった数々の災害(被害)等により、法や基準の修正・改正がされてきています。
二か月前に起こりました熊本地震の調査結果も資料として紹介がありました。
古い建物もそうですが、現耐震基準で建てられているはずの建物が倒壊していました。
増築や改修をした建物の倒壊が目につきました。
原因を探ってみると接合部等の構造的(施工的)な不備だったり、無謀な改修や増築だったり・・・
施主の要求やコスト、施工会社の考え方や現場の状況等様々な事情が重なってのことだと推測されますが・・・。
今回は耐震診断ということでしたが、
設計者として施工管理者として、「建物を計画する」「現場を指揮監督する」ということについて改めて考えさせられた講習会でした。
(鈴木)

「国土交通大臣登録 木造住宅の耐震診断資格者講習」と「木造住宅の耐震改修技術者講習会」に参加してきました。
これまで木造住宅の耐震基準(構造の基準)は何度か改訂されてきていますが、
既存の木造住宅を現在の耐震基準(いわゆる新耐震基準)に照し合せて、大地震に遭遇した時に倒壊するのかしないのかを判断する資格者と、「倒壊する」いう判定が出た場合にどうすれば「倒壊しない」になるかを計画する技術者を養成する講習会です。
その時々においては最新とされてきた技術や理論、長い間培われてきた伝統的な技術(慣習)も、不幸にして起こった数々の災害(被害)等により、法や基準の修正・改正がされてきています。
二か月前に起こりました熊本地震の調査結果も資料として紹介がありました。
古い建物もそうですが、現耐震基準で建てられているはずの建物が倒壊していました。
増築や改修をした建物の倒壊が目につきました。
原因を探ってみると接合部等の構造的(施工的)な不備だったり、無謀な改修や増築だったり・・・
施主の要求やコスト、施工会社の考え方や現場の状況等様々な事情が重なってのことだと推測されますが・・・。
今回は耐震診断ということでしたが、
設計者として施工管理者として、「建物を計画する」「現場を指揮監督する」ということについて改めて考えさせられた講習会でした。
(鈴木)
2016年06月13日
鉄筋コンクリートに穴を開ける前に
鉄筋コンクリートに配管を通すときは、コンクリートを打設する前に、予め、ボイド管と言われる紙管を通しておきます。そうすることで、鉄筋と干渉しないように穴を開けることができます。
しかし、改修工事等で、出来上がった鉄筋コンクリートに穴を開ける必要のある場合があります。この場合には鉄筋を切断しないようにすることが重要です。
鉄筋コンクリートのどこに鉄筋が入っているのか? 以前は、レントゲン写真みたいなものをとり、鉄筋の位置を把握したりしていました。レントゲン写真は現場で行いますが、とても大掛かりなもので現像時間もかかります。放射能被爆の問題もあります。
もっと簡易に鉄筋の位置を知る事ができないかと、探していたところ、以下のような製品をみつけました。
ボッシュ社製 デジタル探査機 GMS120
このタイプの探査機は以前にも使ったことがありますが、コンクリートから鉄筋への深度(=かぶり厚さ)が大きい場合、ほとんど役に立ちませんでした。この探査機ですと、カタログスペックで「最大探知深さ120mm」とうたっています。念のために、コールセンターに電話して聞いてみましたが、当社の目的に沿っているように思ったので、思い切って購入しました。
早速、鉄筋コンクリートの壁に当てて使用してみました。結論から言えば、ほぼ正確に鉄筋の位置を知る事ができました。今まで使った探査機とはかなり違います。
実際に使った様子を紹介します。
まず、コンクリートに探査機をあてます。

液晶画面のバーが全点灯していません。この状態は、ここには鉄筋がない、ということです。
このまま左右に探査機を動かすと、

このように液晶画面が全点灯する場所があります。これが鉄筋の位置です。同じように左右をずっと動かしていくと、縦方向の鉄筋がある位置が次々と判ります。
同じように探査機を横向きにし、上下に探査機を動かすと横方向の鉄筋の位置が判ります。

このようにして判った鉄筋の位置を、赤色のビニールテープで印しました。ここで、改めて探査機を動かしてみると、鉄筋のある位置とない位置が把握できていることが判ります。


当工務店で請負う仕事は、大工工事こそ自社施工で行いますが、多くの工事を専門の協力業者に依頼します。しかし、協力業者にそのまま投げるのではなく、このような鉄筋の位置の把握を行って、誤りのない工事を依頼することは工務店としてのやらなければいけないことだと思います。これからもより良い工事を行うことができるように努力していきたいと思います。
(片桐秀夫)
しかし、改修工事等で、出来上がった鉄筋コンクリートに穴を開ける必要のある場合があります。この場合には鉄筋を切断しないようにすることが重要です。
鉄筋コンクリートのどこに鉄筋が入っているのか? 以前は、レントゲン写真みたいなものをとり、鉄筋の位置を把握したりしていました。レントゲン写真は現場で行いますが、とても大掛かりなもので現像時間もかかります。放射能被爆の問題もあります。
もっと簡易に鉄筋の位置を知る事ができないかと、探していたところ、以下のような製品をみつけました。
ボッシュ社製 デジタル探査機 GMS120
このタイプの探査機は以前にも使ったことがありますが、コンクリートから鉄筋への深度(=かぶり厚さ)が大きい場合、ほとんど役に立ちませんでした。この探査機ですと、カタログスペックで「最大探知深さ120mm」とうたっています。念のために、コールセンターに電話して聞いてみましたが、当社の目的に沿っているように思ったので、思い切って購入しました。
早速、鉄筋コンクリートの壁に当てて使用してみました。結論から言えば、ほぼ正確に鉄筋の位置を知る事ができました。今まで使った探査機とはかなり違います。
実際に使った様子を紹介します。
まず、コンクリートに探査機をあてます。
液晶画面のバーが全点灯していません。この状態は、ここには鉄筋がない、ということです。
このまま左右に探査機を動かすと、
このように液晶画面が全点灯する場所があります。これが鉄筋の位置です。同じように左右をずっと動かしていくと、縦方向の鉄筋がある位置が次々と判ります。
同じように探査機を横向きにし、上下に探査機を動かすと横方向の鉄筋の位置が判ります。
このようにして判った鉄筋の位置を、赤色のビニールテープで印しました。ここで、改めて探査機を動かしてみると、鉄筋のある位置とない位置が把握できていることが判ります。
当工務店で請負う仕事は、大工工事こそ自社施工で行いますが、多くの工事を専門の協力業者に依頼します。しかし、協力業者にそのまま投げるのではなく、このような鉄筋の位置の把握を行って、誤りのない工事を依頼することは工務店としてのやらなければいけないことだと思います。これからもより良い工事を行うことができるように努力していきたいと思います。
(片桐秀夫)
2016年06月06日
【井戸復活プロジェクト】井戸ポンプが届きました【6】
井戸内の水をどうやって汲み出すのか、いろいろと考えました。
普通に家庭で井戸水を利用するのであれば、電動ポンプを利用すれば良いです。
ただ、電動ポンプですと、電源が必要です。もしも地震を被災して停電したら水が汲みだせません。
発電機やバッテリーを利用すれば電源は確保できますが、ガソリンがなくなったり、
バッテリーを使い切ってしまえばおしまいです。
そう考えると、人力によるポンプが良いナ、と思いました。
ネットで検索を掛けると、様々な人力ポンプがあります。
むかしながらの「ガシャポン」がシンプルで良いのですが、「ガシャポン」の弱点は2つあります。
一つは、ガシャポンそのものを井戸の直上に設置しなければいけないということ。
もう一つは、ガシャポンから出た水は、その場で排出しないといけないということです。
今回、利用しようとしている井戸は、建物の中にあり、上記2つがどちらもネックになります。
そこでさらにネットで検索を掛けると、その2つの問題をどちらも解決できる井戸ポンプがありました。
普通のガシャポンよりも高価だったのですが、デザインもモダンな感じで、「面白いナ」と思い、
取り寄せてしまいました。


これなら、井戸よりも離れたところに設置できるし、汲みだされた水を配管して、その先に家庭用の
浄水器を取り付けることも可能なようです。
<続く>
(片桐秀夫)
普通に家庭で井戸水を利用するのであれば、電動ポンプを利用すれば良いです。
ただ、電動ポンプですと、電源が必要です。もしも地震を被災して停電したら水が汲みだせません。
発電機やバッテリーを利用すれば電源は確保できますが、ガソリンがなくなったり、
バッテリーを使い切ってしまえばおしまいです。
そう考えると、人力によるポンプが良いナ、と思いました。
ネットで検索を掛けると、様々な人力ポンプがあります。
むかしながらの「ガシャポン」がシンプルで良いのですが、「ガシャポン」の弱点は2つあります。
一つは、ガシャポンそのものを井戸の直上に設置しなければいけないということ。
もう一つは、ガシャポンから出た水は、その場で排出しないといけないということです。
今回、利用しようとしている井戸は、建物の中にあり、上記2つがどちらもネックになります。
そこでさらにネットで検索を掛けると、その2つの問題をどちらも解決できる井戸ポンプがありました。
普通のガシャポンよりも高価だったのですが、デザインもモダンな感じで、「面白いナ」と思い、
取り寄せてしまいました。
これなら、井戸よりも離れたところに設置できるし、汲みだされた水を配管して、その先に家庭用の
浄水器を取り付けることも可能なようです。
<続く>
(片桐秀夫)