2016年05月14日

わが家の専門家診断 説明会

 昨晩、5月13日(金)夜に、静岡市役所で開催された「静岡市わが家の専門家診断説明会」に参加してきました。

 静岡県では「TOUKAI-0」という事業を立ち上げ、建物の耐震化に取り組んでいます。それをベースに各々の各市町で独自色を加えて、事業が実行されています。

 当社では、片桐秀夫が耐震診断補強相談士として、2002年の開始当時よりこの事業に参加しており、昨年度までに178件のお宅の無料診断をさせていただきました。また、その中で34件のお宅の耐震改修工事を施工させていただきました。当方で無料診断をしても、その後、他社で建て替えたり、補強工事を行った事例もあります。無料診断については、静岡市の委託で行っているという立場もあり、露骨な営業活動は避け、フェアな対応をするようにしています。

 先に起こりました熊本地震では、犠牲者の死亡原因の大半が建築物の倒壊によるものでした。昨晩の説明会では、静岡市職員の熊本での応急危険度判定活動の報告も行われましたが、倒壊した建物の大半が「旧耐震」の建築物だったそうです。

 日本の建築基準法では、地震に強い建築物にするための構造規定が設けられています。地震の力が建築物に対してどのように影響を及ぼし、倒壊に至るのか、地震がある度にそのメカニズムが研究されてきていまた。1978年(昭和53年)に起きた宮城県沖地震の辺りを契機に建築基準法の耐震に関する規定を引き上げる動きがあり、1981年(昭和56年)6月1日に建築基準法が改正されました。この日を境に、以前のものを「旧耐震」、新しいものを「新耐震」と呼んでいます。

 実を言うと、その後、1995年(平成7年)の兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)の後、2000年(平成12年)にも建築基準法の構造規定は改正されているので、これ以前の建物は現行の建築基準法よりも耐震性に関しては不十分と言えます。その後も細かな改正が繰り返されていますが、大地震の際に「旧耐震」の建物に被害が大きいことから、この「TOUKAI-O」についても「旧耐震」の建物が対象となっています。

 静岡県では木造住宅の耐震化率を95%まで引き上げたい、ということです。昨年度末の時点で、88.9%の木造住宅の耐震化が達成できているようですが、まだ目標には届かないとのこと。そこで、本来ならば昨年度で終了する予定だったこの事業も「第2次耐震改修促進計画」の元、継続されることになりました。

 当社では、引き続き、静岡市の「TOUKAI-0」わが家の専門家診断事業に協力させていただき、精密診断、補強工事も承っております。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。(今日はちょっとだけ営業モード)

 最後に、昨晩配布された静岡県のリーフレットを掲載しておきます。
(画像をクリックすると拡大表示されます。)

わが家の専門家診断 説明会

わが家の専門家診断 説明会


(片桐秀夫)



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Posted by katagiri at 10:15│Comments(0)防災
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